【額寸】
　　横幅：385mm　ｘ　奥行き：30mm　ｘ　高さ：462mm


1905(明治38)年、
長野県小県郡(現・上田市)生まれの
洋画家 中村直人(なかむらなおんど)の
水彩木版画です。

神川尋常小学校時代に
山本鼎の農民美術研究所(同小学校内)で美術に触れ、
山本の紹介で1920(大正9)年
日本美術院同人吉田白嶺の内弟子となり
木彫を学ぶ。

1924年第13回日本美術院展に木彫「清韻」が初入選、
以後同展へ彫刻作品を出品し、
1929(昭和4)年第16回院展に「少女立像」を出品、
日本美術院院友となり、
翌年の第17回展では「道化役者」で日本美術院賞を受賞、
1936年第23回院展に「鈿女命」を出品し
美術院同人に推挙された。

1937年北支戦線に従軍、
翌年春銀座松屋で「北支従軍スケッチ展」を開催、
1939年聖戦美術展に「工兵」を出品し受賞、
1942年海軍報道班として従軍、
同年岩田豊雄の朝日新聞連載小説
『海軍』の挿絵を担当した。

戦後の1952年12月にパリへ留学、
1913年間の滞在中に油絵を学び
個展も開催して注目を集め、
1964年に帰国、同年銀座松屋で絵画作品による
「中村直人滞仏絵画展」を開催27点を出品した。

1970年、二科会絵画部会員として迎へられ、
「裸婦」「おびえた子供」「巴里の女」を初出品、
1972年第52回展には
「憩」「荒天」を出品し会員努力賞を受け、
1980年第65回展出品作「会合」で総理大臣賞を受賞した。

彫刻から絵画へ転向した異色作家で、
多彩でエキゾチックな女性像を得意とした。

1981年に亡くなっている。


出品商品は、水彩木版画です。
草木の冠を付けた女性が描かれています。

一緒に添えられていた説明の紙も
オマケでお付けします。

左下にサインと落款が押されています。

前オーナー様の親族が
中村直人と親交があったとお伺いしていますので、
その繋がりで譲り受けたものと思われます。

作品サイズ：約W270xH315mm



経年により作品の隅に黄変はありますが、
目立った大きな傷みは見られません。

額裏にボールペンのようなもので
書き込みがありますので、
予めご了承ください。

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